よたか2015.08.18 00:16:26
せっかくなのでデザインについて少し書いておきます印刷業界に身をおいて、インターネット黎明期からずっと仕事をしてきてますので、創作物の権利についてはそれなりに考えはあります。
この業界はとにかく権利を主張しにくい業界なんですよね。
コンペと称して、デザインしたラフを提出する。落選。だけど提出したデザインとほぼ同じ物が出回る。こんな事結構あるんです。
クレーム言っても認めてもらえる事はほぼありません。
代理店が圧力をかけて来る事もあります。
食事1回でお茶を濁される場合もあります。
商業デザインの業界なんてそんなもんなんですよ。
インターネットコンテンツの仕事をし始めてからは、アプリやプログラムを納品する場合は『使用範囲』を限定して納品します。
ある時は期間だったり、二次利用は不可だったり、キーになる部分はAPIで処理してブラックボックスにしたりします。
すこしイヤラシいとも思いますが、コレくらいしないと力関係で何もかもむしり取られてしまうんですよ。そんな人達何人も見て来ました。
正直なところ『馬鹿らしくてデザインの仕事なんてやってられねぇ』と思う事もすくなくありません。
部下と言われている下っ端デザイナさん達もそんな事を思って魔が差したんでしょうね。
おそらく傍目に見るとデザイン代金って『高いなぁ〜』って思われているかもしれませんが、ここ十何年の間に生活して行けないくらい下がっているんですよ。
具体的には書きませんが、まる1日かけてつくっても1万円貰えない案件なんて山ほどあります。
下っ端のデザイナなんてそんな感じでボロボロになりながら仕事してるんですよ。
ちなみに、私のハンドルの『よたか』ですが、夜を徹して身を削って仕事してるからこのハンドルにしました。
結局はね、アートディレクターだの、代理店だのが結構な金額を抜いていってるみたいです。わたしは最近そういう方々とお仕事してないので実情は知りません。代理店さんが持ってくるデカい仕事より、小さくても目の前のお客さんと一緒にやる仕事の方が数倍やりがいがありますから、そうしてます。
ところで、ネット小説の世界にもこの怪しげな感じが忍び寄っている感じがするんですよね。
色んな小説スタンドにアップして確認してますけど、著作を縛ろうとするサイトがやたら多いようです。
アクセスが多いとか、デビューまでサポート出来るとか、売上げが上がるとか、なにかウリがあれば少々は我慢しますけど一方的な押し付けで縛っているサイトが多いですね。
いい加減うんざりです。
ちょっと話がズレてしまいましたね。
デザインについてまとめます。例の『東京オリンピック』のマークについて言わせてもらうと、あんなマークなんてどうでもいいと思ってます。
マークなんてずっと見てるとそのうち見慣れて来るので出来の善し悪しなんて全く関係ありません。だからもうあれでいいと思ってました。
ですが、サントリーのトートバックとか今までの賞の内輪選考を考えると、没にした方が無難でしょうね。
不必要な要素を削り落としたシンプルなデザインは、残された部分に絶対的な要素が必要です。
なので『馴れ合いパクリデザイナ』という不必要な要素がまとわりついた現在のマークは、もうシンプルなデザインとは言えません。絶対的な要素さえも霞んでしまってます。
あのマークを見て『健全なスポーツの祭典』をイメージ出来る人がどのくらい残っているでしょうか?
そんな訳で、遅かれ早かれ、あのマークはもう見直さざるおえなくなると思います。