よたか2006.12.18 02:43:00
DMMの会員になったので、最近自動で送られて来るDVD見てるのですが、なにげに登録したこのDVDがあまりに面白かったので,覚書き程度で書きとめておきます。
まず、いちばん印象に残ったのは「豚の解体」どこのレビューでも書かれてますが、このシーンのインパクトはすごい。グロテスクとか言う意味じゃなく、つくづく肉食は「異文化」なんだなぁと感じてしまった。
飼育している豚を3ヶ月に1頭、屠殺して解体するドイツの農家。その“作業”をじっと見ている10歳の少女。
肉が生き物だった事が実感出来ない私にはとても衝撃的でした。日本人にはなじめない場面を無意味な脚色を一切しない撮影にとても好感もてました。
なじめない場面と言えば、フランスの肉市場。まだ、毛の付いた「死んだだけ」の兎や、鹿、鴨などを売っている。映像は20年前の物だろうが、まだこんな市場はあるはずなのに、いままでテレビで見た事ないのは、日本人の感覚になじまないので、番組にしにくいのかな?
ところで、豚の解体の話。解体した豚は、解体した時に流れた血もとっておいて、「ソーセージ」にしてしまう。頭の皮や内臓にいたるまでほとんどが一家7人の3ヶ月間の糧になってしまう。
同じヨーロッパ文化圏でも、ユダヤ教の人々は、血は決して口にしてはならないのだそうです。聖書の作法に従い肉を何度も水で洗い料理する。生の象徴である乳と、死の象徴である肉は一緒にしてはならないなど、同じ食肉でも砂漠の民のユダヤ人と農作物が採れないから肉を食してるドイツ人とでは違う考え方になったのも面白かった。
次に麦(パン)の話オーストリアはアルプスの村。2週間分のライ麦パンを一度に焼く農家の話からはじまり、中東(シリア?)のヤギの糞で火をおこした焚火に放り込んだパン(?)など、パンの歴史を辿りながら解説が入ります。
中世の欧州では、荘園の領主だった修道院では、麦を年貢とし、石釜などを提供する事でパン作りの研究がすすんだのだそうです。
あと、収穫が終わった畑で子供達が、落穂を拾い集めたライ麦でご褒美のライ麦パンを焼いてもらう場面が印象的でした。「ライ麦パンの作り方」では無いですが、パン作りをしている方にはとても興味深い作品だと思います。
ところで、このDVD「ジブリ学術ライブラリー」と名前がついてて「宮崎駿さん」、「高畑勲さん」が登場されます。こちらのコメントも「もものけ姫」を作った人らしいコメントだなぁとつくづく感心してしまいました。
まぁ、これ見て飽食がどうとか、食育がどうとか言うのもいいですが、まず、自分がなにも考えてなかった事を思い知らされる作品でした。
2巻以降も続けて見ていこうと思います。