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偽物語(下巻)正義の敵は…他の正義。これは名言だとおもう。

よたか2010.02.26 05:30:33

昨日は、上巻のレビューを書いたので、勢いがあるいうちに(?)下巻も書いちゃいます。どちらかと言うと、下巻の方が好きかな。

いきなり逆立ちの「火憐」が「神原」に会いにいところから始まる。相変わらず、ショッキングなスタートですね。

でもこれ以上のショッキングなシーンは「暦」と「火憐」の歯磨き対決。
なんてこった。こんな恐ろしい物を文章にして出すなんて。思わず試してみたくなるじゃないか!

ある意味、クライマックスの対決シーンよりも、このシーンの方が何倍も印象的。
でも内容には一切触れない。触れたくない。
2人の妹がいるのでやたら、かぶってしまう。

歯磨き対決の内容を知りたい人は、本を買って読んでください。もしかしたらアニメになるかもしれないけど、多分直視できない…。

話の筋としては、生まれたときから不死身の「怪異」に乗っ取られた「月火」に対して、これからも妹として接していけるかどうか、人でない「月火」を生かしておくのは正しいのかどうかの対決。

「暦」は正義の敵は悪ではなく、別の正義。だと早々に言い切り、「月火」を守る為に戦いますが「暦」にはここはもう少し葛藤して欲しかった。

まぁ、葛藤する代わりに、他の登場人物が、十分語ってますので、良しとしましょう。
それにそれまでの話、特に「なでこスネーク」ではさんざ葛藤してるし…。

さて、クライマックスは、一度家にやって来て「月火」を潰した「影縫余弦」と「斧乃木余接」との対決。
対決する為に「忍」と互いの血を吸い合う「暦」。繰り返すうちに8歳から18歳くらいまで見た目が変わるのだとか。

アニメの続編があるのなら、やはり「忍」が一番楽しみかな。
「暦」を“あるじさま”と言い、恨み、愛して、依存し、助け、しかもプライドが高い。
喋らない時はそんなもんかなって思えるけど、喋る「忍」って結構むずかしい気がする。
ここは「平野綾」に期待してみましょう。

ボロボロになりながらも立ち上がる「暦」に対して「忍」は大口叩く「斧乃木余接」を軽くのしてしまいますが、とどめは指しません。

「これ以上嫌われるような真似は御免こうむりたい」
どうやら「暦」に嫌われたくないようです。

妹たちと和解(?)して締めくくるところなんて、ある意味、王道と言えなくもない感じ。

今年、続編が出るらしいので、楽しみに待っとこうかな。