よたか2008.11.16 00:45:02
とある魔術の禁書目録 第3巻 一気読みしました。活字離れ第一世代だからなのか、マニュアル以外、漫画も含めて最近まであまり本を読んでなかったのですが、ラノベって以外と一気読みできる物だとやっと気が付きました。
こんな事なら、もっと読んどけば良かった。
当然ですが、2巻も読んだのですが、あまり面白くなかったので、わざわざレビュー書く気が起きなかった。
2巻の事をさらっと書くと、
記憶喪失の設定に無理がある上に、記憶喪失である必要もない展開。
しかも、話しの端々に記憶喪失だからどうのこうのって事が出て来るのがすっごく気になって話しに集中出来なかったのがひとつ。
「インディックス」さんはおろか、この話しの主役のはずの「姫神秋沙」さえも活かされてない感じ。
そういえば、誰かが、キャラクターの使い捨てがはげしいとか書いてあったな。
どこぞのレビューには「話しにムラがあってあたりハズレが多い」と書いてあったのを思い出した。そうかこの話しか…。
そんなこんなで、本当は3巻も読むのにかなり躊躇しておりましたが、仕事先でふと立ち寄った本屋で、表紙の「御坂美琴」が「買え〜!」って睨んでるので、買ってしまいました。
インデックスさんは、相変わらず開店休業状態で不満は残る物の「御坂美琴」がとてもよく書かれていたので面白く読む事が出来ました。
ただ、話しの内容はグロくて「みんなにおすすめ」はしたくないけど描写がそんなにリアルでないので、大丈夫かな?
これが「小野不由美」だったらとっても気持ち悪いかも…。
さて、以下はネタばれのレビューです。
「アクセラレータ」を成長させる為に使い捨てられる2万人の御坂美琴のクローンたち。
クローンを作るのがいいのかどうかの話しをすっ飛ばしていきなりシスターズと言われるクローンが出来てる。しかも2万人も…。
話しが始まった時点で、1万人は亡くなっているのだけど、それでも1万人も居る。
彼女たちはどこでどんな生活をしてるのか?食事は?どうしてるの?とかいろいろな疑問が出て来るものの、そういう話しなので、そのまま読みとばします。
シスターズを勝手に作られた「御坂美琴」の気持ちについて何も書かれてなかったのが気になるのですが、彼女のスタンスは別人のようです。もしかすると、2万人も亡くなるという事実からそんな自分の気持ちなんて吹っ飛んでるのかもしれません。ただ「助けたい」一心で自らを顧みず行動します。
今回の「御坂美琴」の見せ場は、立ちはだかる「上条当麻」に何度も電撃を打ち続ける所。気持ちの揺れとか思いとかが交差してうまく攻撃出来ない。
1巻の「神裂火織」が「当麻」と対峙した時も、2巻の「アウレオルス=イザード」が追いつめられるシーンも思ったけど「鎌池和馬」さんの作品って、ちょっと説明臭い感じはあるものの、こういうシーンが割と好きかな。
当のシスターズたちは、洗脳され自分たちの事を「実験動物」と呼びます。
前に見た「地球生き物会議の写真展」を思い出す。
作品中で18万円と書いてある、値段の付けられた命。
「ガンスリンガーガール」とか「屍姫」とかと似てる気がした。
ちゃんと議論して話しを進めた方がいいのでしょうが、そんな事をしている相手は最後まで話しに出て来ません。
そのかわり「アクセラレータ」が行動で代弁します。
シスターズの小指をガムのように噛んでいたり、体中の血液をコントロールしてシスターズを破壊したり「実験動物」を弄びます。
2巻でも思ったのですが、読者受けを狙ってグロな場面を作っているようなところが今ひとつ好きになれない。
「アクセラレータ」と「上条」の対決シーンなどは、読んでて面白かったし、作者が好きそうな逆転も十分に堪能出来ました。
それだけに「あんなに惨い」場面をあえてつくる必要は無いようなきがするんだけどなぁ。
結局「クローン」を助ける事ができたという事で「ハッピーエンド」になっているのですが、クローンについての議論が欲しいところ。
彼女たちも後々話しに登場して来る様なので「沢山いて面白いね」って感じで終わらせるのでしょうね。
ちょっと残念な気もします。
ただ、彼女たちの「と、ミサかは○○します。」という話し方は嫌いじゃなかったので、はやくアニメで見てみたいです。
「アクセラレータ」の今後の事を考えるとちょっと面白そうだけど、一時の少年漫画のように話しがやたら大きくなりそうなので、この辺で打ち止め(ラストオーダー?)した方が良さそうですね。
やっと心置きなく「ノーラ=アレント」の話し読む事ができそうです。
実は「ノーラ」結構好きなんです。
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