よたか2008.10.04 01:50:33
Yahooとか本屋に沢山広告が出てたので、内容はうっすらと知ってはいましたが、見るととっても切ない内容でした。
小学校で仲の良かった男の子と女の子の2人の成長を追う三部作の短編アニメ。
3部作と言っても3本目はコラージュの様な作りでストーリーを追う事はできないので、実質前2本を見て想像していく部分が大きく、一緒に見ていた女房も息子も違う解釈をしていました。
第1部「桜花抄」「来年も一緒に桜みれるといいね。」こんな他愛の無い想いさえ果たせなくなる2人。
ふと、小学校の時にそこまで思った女の子がいたのかを思い返して赤面してしまいそうです。
長い時間をかけて栃木の女の子に会いに行く中学1年の男の子。彼にとってはおおきな冒険にだったにちがいありません。雪で遅れる電車、彼はどうしようもなく焦ってしまう。
駅の待ち合い室での談笑、暗い雪道を歩き、大きな桜の木の下で初めてのキス。ここの描写が純粋で、とてもキレイで、そんな感覚が羨ましくさえ思えてしまいます。
第2部「コスモナウト」は彼が引っ越した先「種子島」での高校の話し。中学2年の時に越して来た彼の事を好きになった女の子の視点がとても切ない。
ロケットを打ち上げる島で遠い宇宙に漠然と憧れ、小学校の時に別れた彼女を想いいつも遠くを見ている彼の瞳に気ずき、何も言えない女の子。
ここは描き方かも知れませんが、思わせぶりな彼の態度がちょっと嫌な感じもする。あれだけ一緒にいる女の子に対してハッキリ言わないのはちょっと卑怯かな?
ロケット運搬のスピードを「時速5キロ」って女の子が言った時に彼が驚いたのはちょっと狙い過ぎの様な気もした。
「明日も明後日もどうしようもなく好きなんだと思う。」
そんな気持ちがとても伝わった内容でした。
第3部「秒速5センチメートル」はちょっと難しいというか、もっと解りやすく作って欲しかった。
3年つきあったと言われる「水野さん」最初は種子島の女の子が追いかけて結婚したのだと思ったけど、後から見直すと違う様な気がして来たし。
もしかしたら、メールの相手は「水野さん」でないかも知れないとも思えてきた。
最初に出て来た踏切のシーンがあったとしても、初恋の二人が結婚してて欲しいと思って見てるから、「水野さん」の登場で混乱しストーリが追いきれなくなってしまいました。
そこで、我家では解釈がわかれてしまったわけです。
そして、コンビニのシーンからテーマ曲の山崎まさよしの「One more time , One more chance」が流れます。
ココからはじまるコラージュの為に更に混乱してしまいます。
種子島での彼の態度があるので、3年間の付き合いはあまり誠実だったとは思えないけど、実はどうだったのか気になるし、種子島の女の子のその後も気になる。
おかげで何度も見返してるんだけど、見るたびに解らなってくる。
というか、一回見てすぐに解る内容にして欲しい。いやするべき。
前2本がとってもキレイで解りやすかっただけにこのギャップがちょっと辛い。一生懸命理解しようとして見るから、それまで盛り上がっていたのにちょっとだけさめた。
最後の方は作品の力というよりも、曲の力で持たせた感じかな。
さすが、名曲ですね。
ちなみに秒速5センチメートルは桜の花が散る速度だそうです。