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KDDI の ACE01 PHP のセキュリティーサポートがピンチ

よたか2020.05.09 05:13:21

管理してるサイトに新しい CMS を使いたくて準備しているんですけど、とんでもない事に気がついた。
対象サーバーが PHP7.1 までしか対応してない。

PHP を使っている人なら知っていると思いますが、PHP7.1 はすでにセキュリティーサポートが終了しています。

いままで契約してきたサーバーはこういったときには、順次対応してくれました。実際多くのレンタルサーバーでも7.3は当然、すでに7.4まで対応してるところもあります。

KDDI の ACE-01 でも 7.3 まで対応しているサーバーはあるのですが、対象サーバーがPHP7.1 までしか対応してない。

7.3 はおろか、7.2 にも上げていないので、答えは目に見えてましたけどサポートに連絡してみたんです。そしたら新しい契約に変更してくださいと〝左斜め下〟の返事が返ってきました。

そもそも、ACE-01 ってってサービス自体はかなり無理なサービスでした。
容量無制限、ドメイン追加無制限、メアド無制限、追加ドメインごとにIPとコンパネが準備される。

しかもで安定した状態で動作するKDDI の高速回線。年間5万円ですけど、再販可能なのでクライアントに切り売りすることも可能なので十分ペイできます。

当時VPS で四苦八苦していた私は、意外とコストが掛かるくせにVPS以上の手間が必要なAWS ではなく ACE-01 に飛びつきました。

ドメインの委託料金が思いの外高かったり、VPSの時みたいにSSL 持ち込めなかったりしたけど、この辺は仕方ないかな。

他には サイトごとにIP をつけるサービスを辞めたときも〝話が違う〟と言えなくもないけど、十分予測できたし『仕方』ないかと見守ってました。正直なところECサイトの面倒をみている訳ではないので個別に IP は必要なかったんですけど。

そのうちサーバーの容量制限もあるかもなぁなんて思ってました。

そんな中で共用サーバーが『ACE-01』の新規募集が終了し『SV-Basic』が始まりました。
予想通り、容量制限あり、ドメイン10個、メアド200個と現実的なスペックのサービスです。

『ACE-01』が終わるのは当然の流れでしょうね。

ただ、だからと言って現在契約で PHP7.1までしか使えないのは納得できない。
他のレンタルサーバーでは当たり前のようにやってることを放棄するのは看過できない。

具体的なことを書くと『ACE-01』にはaa***、ad***、ae***、ah***、ai*** の5種類のwebサーバーがあり、aa*** が PHP7.1 まで、ad***とae*** がPHP7.2まで、ah***とai*** がPHP7.3 まで使えます。
CPI:PHPのご利用について

aa***はすでに期限切れ、ad***とae***は11月まで、ah***とai***でも来年でセキュリティーサポートが終了してしまいます。

ですが、KDDI のサポートからは『バージョンアップなどは一律でおこなっておりません』『PHPに関しては提供バージョンのサポートが終了している場合に弊社でも対応することが出来ません』と返事が返ってきた。

これのどこがサポートなんだよ。

すでに募集が終了したサービスに対してコストを掛けるのは抵抗あるとは思いますけど、こういったことを想定してパッケージを選択しろよ。

挙句の果てに『SV-Basic』への契約変更を提案してきやがった。ふざけるなよ。

先にも書きましたが『SV-Basic』はドメインの上限があって、いまウチで預かっているサイトが賄えない。つまり『SV-Basic』を複数契約しろと宣告されているんです。

経営方針としては間違ってないと思います。

クライアント先で『GMO』のサービスを切り替えるときも、『古い契約はもうサポートできないから新しいサービスで契約してくれ』としつこく言われたし、『ソフトバンク』のADSLもそんな感じで『光』に誘導された。

ただね、GMOもソフバンも再契約についてそれなりのメリットを提案してくれたんです。キャッシュバックであったり、年間費用の減額であったりそのほか諸々。

古いサービスから新しいサービスへ誘導するのは、提供者側のメリットだから積極的だったのだと思います。
しかし、KDDI は『古いサーバーのメンテは面倒だからやめた。これからも使いたかったら契約を変更しろ』というスタンスなんですよね。

でも CPI は読み違いをしてます。

『ACE-01』なんて条件のいい契約を解約するユーザーがどのくらいいるでしょうか?
年間6,000円くらいで又貸ししてる人とかいるみたいですし、そんなユーザーがどんどんサイトを増やしていったらどうなるでしょう?

自動インストーラーとかついているし、古いバージョンのWordpress が増殖するとかちょっと怖くないですか?
たかだか PHP のバージョンを渋ることで、CPI はこのまま危険なサーバーを増やしていくつもりなのでしょうか?

ちなみに、〝php サポート切れ 問題〟でググってみても、バージョンアップをしなくていい理由なんてどこにも書いていません。

Wordpress の現状を円グラフで示してあるサイトもあってとても興味深かったです。

WordPressホスティング会社の中にはPHPの最新版を利用可能にしたくない会社も多いです。なぜなら、更新のせいでお客様のウェブサイトが破壊した場合に、サポートチケットの数が増えるからです。当社もWordPressホスティング会社である為、よく理解できますが、実績から言うと傾向は逆です。サポートチケットの問題の多くは、PHPの旧バージョンにより引き起こされた問題です。

https://kinsta.com/jp/blog/php-versions/ より抜粋

この文章に全てが集約されているかと思います。


こうしたレンタルサーバー会社のスタンスは、ずっと継承されていくでしょう。
今回、KDDI CPIが『ACE-01』を切り捨てたとしても、2年後『SV-Basic』で同じ問題が起きる可能性は十分考えられます。それなのに、誰が安心して『SV-Basic』を契約するというのでしょう?

私も代理店として複数の方に『ACE-01』を進めてきましたし、『ACE-01』を契約したくださった方に対してはサポートも行っております。
もう『ACE-01』は新規契約できなくなったので、必要であれば『SV-Basic』をすすめているのですけど、サポートがこんな対応しかできないとなるとちょっと考えどこです。

CPI はKDDI の看板を背負っている以上、他の企業に対して規範を示すべきではないでしょうか?